『クレド採用』って何?という方へ。一見、まったく関係ないように思えるクレド採用と生け花。実は共通点があります。生け花を例にして『クレド採用』の特徴をわかりやすく説明します。
生け花とクレド採用に共通点はあるのか?!
月2回のお華のお稽古。習いたての未熟な盛花ですが、私にとっては大切な自然とのふれあいの時間です。しかし最近クレド採用のことばかり考えていると、2月22日のお稽古に伺って、お花を活けている時に気付いてしまいました。それは、生け花とクレド採用の共通点です。
「何を言っているのか!まったく違うだろう!」とお叱りの声が聞こえてきそうですが、実は、生け花では生けるお花のことを花材といいます。会社では人のことを人材と言います。少し共通点を感じませんか?生け花って素晴らしいです。では、本日の花材から見てきましょう。
春の訪れを告げる花 紅梅
花色がとても濃い赤で、華やかです。花が咲いている日数が長く、平安時代に花見といえば梅の花を指したそうで、お花見をさくらよりずっと長く楽しめます。日本古来から愛されてきたお花です。
そして、花材としての特性は、梅の枝は四方八方に直線的に延びています。丸い花びらのかわいらしい花と直線的な枝。空に向かってたくさん枝を突き出しているよう梅の様子を元にしたのでしょう、槍梅という図柄があります。今回使用する梅は八重のものです。


清純な印象のカラー
南アフリカ原産の5月~7月に咲くカラー。白く清純な印象です。白い花びらに見える部分が実は、ガクだそうです。水芭蕉に印象が似ています。そして、お花の形は、直線的な印象ですが、緩やかにカーブしています。白い額の部分がラッパのように円錐形になっていて、直線に見える面積が多いのですが、曲線も持ち合わせています。そして驚くのは、清純なイメージとは裏腹に茎がとても太いことです。さらに驚くことに、その茎の中はスポンジ状になっています。
観葉植物としても人気のドラセナ ゴッドセフィアーナ
熱帯~亜熱帯に分布する常緑樹です。楕円の葉が3~4枚扇を広げたように茎についています。以外に茎が固いです。葉にも茎にも張りと弾力があります。緑の葉に白色が入り、華やかです。


いよいよ生けてみましょう!
今回の紅梅、カラー、ドラセナゴッドセフィアーナは、直線的な紅梅で高さと枝ぶりで広がりと奥行きを表現しました。梅の濃い赤の連続する中に、差し色としてのカラーを生けます。3本のカラーの顔が同じ向きにならないよう、紅梅のお顔の向きとのバランスを考えながら、太陽に向かっているように生けます。そして、紅梅もカラーも直線的な花材です、これらの間をつなぐため、楕円形で扇のように広がって面を表現するドラセナゴッドセフィアーナがいい仕事をしてくれます。決してメインではないけれど、ドラセナゴッドセフィアーナがなければ、この生け花は間が抜けたお花になってしまいます。いかがでしょうか?
形も、色も、原産地も異なるお花たちを1つの水盤に生けていきます。自然に生えているかのように、それぞれのお花の特性を生かし、美しさを引き立て合わせるように生けることができたでしょうか?
まとめ
然に生えているかのように、それぞれのお花の特性を生かし、美しさを引き立て合わせるように生けなければなりません。そして空間の広がりを感じられるように・・・これが難しいです。
この問題を解く鍵があります。それは、お花はみんな太陽が大好きということです。つまり、お花の太陽に向かって伸びる性質を使って、まるでそこに生えているかのように生けると生けやすいです。これを念頭に、それぞれの良さを発揮しつつ、引き立て合うように生けます。そうです。まるで、クレドに共感する人を採用し、クレド実現に向けて全員が同じ方向=太陽の方を向いて、それぞれの個性を発揮しつつ、協力し合っている状態とそっくりなのです。わくわくしてきませんか?
生け花とクレド採用、まったく異なるものでありながら、通じるものがある。深いです。


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